小さな影響力 その②

言葉についてのお話の続き


前回は「すみません」の意味について考えました。今回は「すみません」が与える影響についてです。


皆さんはこんな諺を聞いたことはありませんか?

『目は口ほどにものを言う』

ほとんどの方が知っている有名な諺ですね。
これは「人の目や表情は実際の言葉以上に表現をする」という意味です。
つまり「言葉で嘘を付いていても表情が本音を表現している」ということになります。

(私は嘘つくと目がおよぐらしいので、妻には嘘はつけません。すぐばれます)

私たちは話す時に当然、顔の表情を変えたり身ぶり手振りだったりをしながら表現していますよね。

このことを踏まえて「すみません」について考えてみると、

『すみません』には、
『謝罪』=『Sorry』
『感謝』=『Thank you』
『依頼』=『Excus me』
の意味がありましたよね。

「すみません」という言葉を使うときに表情はどのような表情をしているでしょうか?

人は話している内容よりそれ以外のことから本音を判断します。
例えば先程の「すみません」を『依頼』の意味で使っていたとします。
しかし表情が『申し訳ない』としていた場合、私たちは『依頼』ではなく『申し訳ない(謝罪)』として認識します。

これってよくありそうですよね。

でももし何かをお願いするとき、何かをしてもらったときに『申し訳ない』と表現しているとして、それを子供たちが見て覚えてしまったらどうでしょう。

自分が何かをお願いすることや何かをしてもらうことは『申し訳ないことなんだ』と知らず知らずに刷り込まれていきます。

大袈裟かも知れませんが、結果的に自尊心や自己評価が低い人になる可能性もあります。


『言葉の内容』と『表情』を一致させることが大事ですね。でも、これって結構難しい。

我が家では言葉だけでも正しく使い分けてみるように子供たちにも話してます。

『依頼』のとき→「お願いします」と言って手を挙げる。
『感謝』のとき→「ありがとう」と言葉にする。

「すみません」のコミュニケーションから「ありがとう」のコミュニケーション変化させて行くのはどうでしょうか?

「ありがとう」は言って気持ちのよいことばですからね。


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