中学受験の傾向
2月に入り受験シーズンですね。
文部省学校基本調査によれば、中学受験をするこの数は増加傾向とのことで、
2018年度は推定4万5000人だったそうです。
キッズマネーではいろいろな地域でイベントを開催して各地のご家庭でのご相談をお聞きしていますが、首都圏は年々受験されるご家庭が増加しているような気がします。
データによれば4人に1人が私立中学に進むようです。
みなさんの周りではいかがでしょうか?
たくさんの子供さんが受験するという事は、それだけ競争も激しくなっており
入試の形も多様化しています。今日は最近の受験事情についてです。
最近の傾向
皆さんは中学入試の最高峰・開成の入試問題で大きな衝撃が起きたのをご存知でしょうか?
それは2018年国語の問題です。
ちょっと長いですが読んでみてください。
北海商事では、新宿支店の仕入れ販売を大西社員が担当し、新宿支店よりやや規模の小さい池袋支店の仕入れ販売は小西社員が担当することになりました。
両支店での販売を終え、翌月の月例報告会では、販売部長が下記のグラフを示しながら両支店での成果を社長に報告しました。
「大西社員は、販売用に500個のカニ弁当を発注し、小池社員は、450個のカニ弁当を発注しました。最終的に、新宿支店では、見事にカニ弁当は完売となりました。池袋支店では20個の売れ残りが生じてしまいました。グラフは九時の開店から一九時閉店までの、カニ弁当の売れ行き総数を示したものです。二人の社員の評価について、社長はいかがお考えになりますか」
この報告と聞いて、社長は、「部長の報告は客観性に欠ける。君は既に大西社員を高く評価しようとしているではないか」と伝えたうえで、「私は小池社員の方を高く評価する」と答えました。
部長が、「新宿支店よりやや小さめの池袋支店でも、小池社員が高い成果を上げたということがポイントでしょうか」と尋ねたところ、 社長は「支店規模の問題ではない」と告げ、自分の考えを示しました。
問1
社長は、部長の報告のどの表現に、客観性に欠けたものを感じたのでしょうか。二つ探し出し、なるべく短い字数で書き抜きなさい
問2
大西社員より小池社員の方を高く評価する社長の考えとは、どのようなものと考えられるでしょうか?「たしかに」「しかし」「一方」「したがって」の4つの言葉を、この順に、文の先頭に使って、四文で説明しなさい
いかがでしたか?みなさんわかりますか?
まるでビジネスマンの就職試験のような内容です。これ中学受験なんです。
知識を問う問題ではなく、思考力や表現力を問う問題ですよね。
さすがにここまでの設問は珍しいことですが、これからこんな問題が増えてくるというんです。
(他にもネット上には名門校の国語の試験問題が出ています。ぜひ調べてみてください)
このような傾向にあるのはなぜでしょうか?
それは2021年から始まる「大学入学共通テスト」の導入が関係あります。
新しいテスト導入には今までのような知識の量を競う試験ではなく「思考力・判断力・表現力」を一層重視するという考えがベースにあります。
(大学入学共通テストについては別のコラムで書こうと思います。これ結構重要なんです)
いまはスマホやPCで必要な知識を瞬時に手に入れることができます。
AIによって重要な情報の識別、選択も容易になってきています。
そんな中で、これからは「より多くの情報を持っている」ことではなく、「入手した情報をどう使えるか」に価値が置かれるようになってくるのです。確かにそのとおりですよね。
問われるのは「活用力」
金銭に関する教育についても同様と考えています。
お金についての知識ではなく、お金をどのように活用していくか
子供のうちから身につけておきたい力だと考えています。
大人が変われば、子供が変わる。
子供が変われば、世界が変わる。
キッズマネースクール
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