10歳の壁を乗り越える

ここ最近、子供の成長において9歳から10歳の間に直面する課題について

「10歳の壁」という言葉が用いられるようになりました。


どのような意味かご存知ですか?


これは、10歳前後に特有の理由から起こる問題や困った状態のことを表した言葉です。


(言い方は違いますが「9歳の壁」とか「小4の壁」という表現もあります。意味は同じものです)


文部科学省は、この時期の子供について、



対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。

自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」)。

身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、

自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある



と表現しています。



抽象的な概念を理解できるようになる時期で、例えば算数などの学習も今までの実際の物の数だけでなく、抽象的な概念も学び始めます。

当然個人差があるので、学習についていけなくなる子供が出やすいのもこの時期です。


また、自分と他人との違いや、他人から見られた自分の姿を理解(または意識)できるようになる時期でもありますから、


自分に対して肯定的な感情を持てなかったり、それによってほかの子との関係が難しくなる時期でもあるのです。


これって大きな変化ですよね。

そういえば自分もこの時期にいろんなこと悩んでたような。。。



逆に言えばこの時期に自己肯定感や自信をはぐくむようにしてあげることができれば、

社会に出て必要な特質を育てることができるという事ですよね。



ではどのようにしてあげるのがよいのでしょうか?



10歳の壁を乗りこえる


文部科学省は、

「小学校高学年の時期における子どもの発達において、重視すべき課題」として、

以下の点を挙げています。


・抽象的な思考への適応や他者の視点に対する理解

・自己肯定感の育成

・自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養

・集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成

・体験活動の実施など実社会 への興味・関心を持つきっかけづくり


とあります。

ちょっと難しい表現ですね。


家庭でまずは簡単にできることとしては、やはり2番目の自己肯定感の育成です。



やっぱり誉めるは大事

このコラムでも時折触れていますが、子供を具体的に誉めることです。


もう少し踏み込むとしたら、褒めるときは子供の能力ではなく、

「行動を褒める」という事が肝心です。


スタンフォード大学で行われた実験によると、能力をほめられた子供は学習意欲が下がるといわれています。


「頭がいいから成績が良かったね」と「頑張ったから成績が良かったね」の違いですね。


実験によると、能力をほめた前者のグループは「頭がよくない」という評価を避けるために新しい問題やわからない問題に挑戦しなくなったようです。


努力を誉めた後者は、新しい課題に積極的に取り組むようになるとのこと。


褒め方ひとつでその子や自主性、ひいては自信に繋がるやる気スイッチをいれてあげられるとしたら意識したい点ですね。。


あとは分かりやすく誉めてあげることも大切と言われてます。

ただ「すごいね」だけでは何がどうすごいのか伝わりにくいですよね。


「毎日コツコツ勉強して頑張ったから、いい成績がとれたんだね。すごいね!」

「自分から復習のプリントをまとめたんだね。さすがだね!」


うちの子は勉強苦手だから、そうは言っても誉めるところ難しいと感じますか?


だとしたら何でも良いと思います。

家の手伝いをお願いして、それを感謝して誉めてあげることがよいかもしれないですね。


家族の一員として役に立てているという実感も大切な自己肯定感に繋がります。



既に10歳を越えているうちの子は乗り越えたのか不安ですが、10歳以上の子達でもきっと大事な点だと思います。


親としては心配になるこの時期ですが、子供の努力した姿に注目して、子供を見守っていってあげたいですね。



次回は他に何ができる?

「10歳の壁」対策です。





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