10歳の壁を乗り越える その2

前回に引き続き、10歳の壁をのりこえるをテーマに考えます。


前回お話ししたように、ちょうど10歳位の子供たちが向かえる変化。

それを10歳の壁と表現しています。



具体的に言うと、

抽象的なことを理解し始めたり、他者と自分との違いを意識し始める時と言うことですね。


前回もあげたように文部科学省は、「小学校高学年の時期における子どもの発達において、重視すべき課題」として、以下の5点を挙げています。

・抽象的な思考への適応や他者の視点に対する理解

・自己肯定感の育成

・自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養

・集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成

・体験活動の実施など実社会 への興味・関心を持つきっかけづくり


前回は、この二つ目の自己肯定感を高める為に意識して「誉める」事を考えました。


今日はひとつ目の

「抽象的な思考への適応や他者の視点に対する理解」

について少し考えます。


これは学習面においても大事ですし、人間関係構築にもとても大切です。

この頃の学習から、算数であれば小数や分数、割合といった抽象的な考え方が出てきます。

この時期にうまく理解できないとその先の学習で苦労してしまうかもしれません。


また、これから思春期を向かえるときの友達などとの人間関係も特に失敗してほしくないですよね。

ではどうしたら、抽象的な概念や他者の視点についての理解を育むことができるでしょうか?


本を読む

実は効果的と言われているのは、本をたくさん読むと言うことです。

読む本は学習に関するものではなくて、むしろ小説や物語がよいと言われてます。


登場人物の気持ちになって読むことで、自分と違う考え方や感性を理解することや、各人物の関係性を頭のなかで構築しながら読むことになるので、想像する力や俯瞰的にものを見る力を育てることができると言われてます。


また物語の内容も大事ですが、「友情の大切さ」や「よいことをすると帰ってくる」といったテーマのものが多いので、結果的には文部省が指摘する課題の3つ目

「自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養」

にも繋がっていくと思います。


これは動画等の受動的なコンテンツ(全ての動画がそうというわけではないですが!)からは得られない頭の使い方だと思います。

本を読む習慣がなかなか少なくなっては来てますが、私たち親も本を読む姿を見せてあげることで、読書って楽しいと子供が感じてくれたらよいですね。


私は仕事や金融関係のビジネス書が多くなりがちですが、出来るだけ意識して小説を読むようにしてます。

(といっても本屋さんで話題になっている平積みの新刊ですが)


そんなせいなのか、最近では子どもも書斎に来て興味のありそうな本をペラペラとめくってたりしてますし、暇さえあれば図書館で本を借りてきてます。


あまり深刻に考えず、親子で楽しく取り組めるとよいですよね。




大人が変われば、子供が変わる。

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